ソノライフインタビュー

7月に行われたソノライフへのインタビューの全文を掲載いたします。


インタビュアー:木下えり









ーまず5周年を迎えて、今の心境を。

 

千坂「もう5年経ったんだな、っていう。」

 

北出「確かに」

 

ーあっという間でしたか?

 

千坂「あっという間というわけではないけど、中身は濃かったよね。」

 

北出「思い返せば、あんなことやこんなことがあったなという感じ。例えば学校卒業する時に、あぁもう卒業かっていう、でも振り返ると色んなことがあったな、みたいな、そいういう感覚に近い。ただ特に5年を迎えたからって感慨深いわけではない。」

 

千坂「キリはいいけどね。3周年とかは何とも思わないけど、5ってなると区切り感はあるよね。」

 

北出「そこで大きなイベントがあるんやったらアレやけど。特に今年大きなイベントがあるわけではなく。いや、無いわけでもないけど、5周年だからやるっていうわけではないから」

 

ー特にじゃあ意識はしてない?

 

千坂「意識はしてないよね。でも、5年続けてこられた、っていうことは良かったかな。だって結成して10ヶ月とかで解散するバンドもあるわけじゃない?そんな中で、そんな危機も無くね。」

 

ー逆に危機が無いのはスゴい!

 

北出「思い返せば、結成した時にどんくらい続くかとかも全然想像もしてなかった」

 

千坂「そう、想像もしてない。何年続けようとか、そういうわけじゃなかった。新しいことを次から次へやっていったから。俺たちどうすればいいんだろうとかいう壁にブチ当たることもなかった。」

 

ースゴいですよね。

 

北出「でもやりたいことはまだまだあるし。5年間全く同じことだけやってきたわけじゃないから。去年やってなかったことを今年やって。また来年は今年やってないことをやるやろうし。そう言う意味では5年も6年も7年もあまり変わらない。」

 

ー特にじゃあ、次は10年を目指すいうわけではない?

 

千坂「どうだろうねぇ。まぁ、結果10年経ってたっていうのは。多分、今回と同じことだと思う。あと何ヶ月、何年やろうとか、そういう意識ではやってないから。とりあえず自分たちのやれること、やりたいこと、をやったら、っていう感じになるのかな。」

 

 

 


ーソノライフとして、今後の目標、夢は?最終的にこうなってたいとか。

 

千坂「まずは今色々拠点を決めて活動していて。まずそこで大きいライブを予定してて。短期的にはそれを成功させること。将来的には、ソノライフに限らず、86Musicの音楽が、全国規模まではいかなくても、それをしっかりずっと聴いてくれている人がいる、っていうのが一番理想的なのかな。武道館でやりたいとかじゃなくて。」

 

ー地方にこだわりがある?

 

千坂「こだわりっていうか・・・」

 

北出「もちろんやっていった結果そうなるのであればねぇ。なんだろうなぁ。アーティストソノライフとして、ライブハウスでお客さんを集めまくって、どんどん大きな場所、どんどん大きな場所へっていう目標っていうよりは、今みたいに一人一人のお客さんとコミュニケーションがとれたり、直に楽しんでもらえたり、お客さんとコラボしていろんなイベント企画したり、割とそういうことができるからそれもおもしろいし。」

 

ーお客さんと近い距離で。

 

北出「そうやね。」

 

千坂「音楽つかって、楽しいことが出来れば。シンプルに、行き着くところは。それが、何年も何年も楽しく続けられれば。一番それが難しいんだけれど。」

 

北出「・・・まぁでも、いい曲作りたいな。」

 

ー(笑)

 

北出「なんて言うか。ソノライフの中での個々の役割として、北出満はピアニストじゃなくて。俺の中では。ピアノは限界もあるし。ぶっちゃげあんまり上手くもないから。どっちかっていうと音楽を作る、っていうのが好きで音楽を始めたから。今後も、あぁ、良い、って思ってもらえるような曲を作り続けられれば。その結果、その曲で元気をもらえたりとか、感動したって言ってもらえると、それはスゴいことやなって。」

 

ーなるほど

 

北出「1曲自分の中でもうめっちゃ納得できる名曲作りたい。あぁもうこの曲は名曲やわ!っていう。いや、どうせまたその後もっと良い曲作りたくなるんやろうけど。良いものを作り続けて行きたいな。」

 

 

 

 


ー作曲はどちらが?

 

千坂「歌詞は僕しか書かないけれども。曲は二人で作ることもあるし。どっちかが完璧にメロディーもコードも決めることもあるし。こんな感じのサビで考えてるんだけど、とか、リズム考えてるんだけど、じゃぁアイデア膨らまして、それを元に。」

 

北出「スゴい、様々。」

 

千坂「でもソノライフとして良い曲ができるパターンは、大体俺がこんなん考えてるんだけどっていうのを、メロディーだったりイメージだったりを伝えて、それを北出くんが形にしてきたものを更にブラッシュアップして、っていうのが一番名曲生まれるパターン。」

 

北出「それが一番多いね。」

 

ーでもそれが一番理想的な、何かこう、二人で協力し合って。

 

北出「曲の全体の雰囲気を作るのは俺がやることが多くって。でも千坂君は歌も歌うし歌詞も書くから、千坂君がメロディを作ってきたり、サビだけ雰囲気をもらったりすることもあって。曲ごとに色んなパターンがある。サビのコードだけくれることもある。」

 

千坂「今色々、まさに新しく曲を作ろうとしてる段階だけど、基本的なやり方は多分今回も変わらないのかな。でも常にやっぱり、さっきの話じゃないけど、良い曲作りたいっていうのは僕の方も同じだから。だから、どっちかしか作らない、ってことはない。」

 

北出「歌詞は千坂君が書くしね。」

 

千坂「一つ言えるのは、俺は基本的に、曲の構成だったりメロディが出来た上じゃないと歌詞を書けないので。だから歌詞はホントに一番最後。」

 

ー曲が出来てから歌詞ができる。

 

千坂「そ。っていうか、何となくこの曲はこうなるだろうっていう雰囲気は持ってるんだけれども。仮メロディを作る段階でも、特に歌詞は入れてない。」

 

ー普通は割と歌詞を先に書いて、そこに曲をはめてっていう

 

千坂「それが出来る人はスゴいと思う。だから、ざっくりな世界観だけは自分の中に持ってて、後はでたメロディとかコード進行に合わせて、最終的にやるかな。そこだけはずれない。」

 

ー北出さんが作ったものに対して、全然違う、とかは無い?

 

千坂「全然違う、は、ないかな。こうしたらいいんじゃない、とかはあるけど」

 

北出「でも俺も、100%作り込んで持ち込まないから。大体の感じで作って。曲自体も、歌詞ができて、歌入れをしてからじゃないと100%アレンジを仕上げないことが多くて。実際歌を入れてみないとわからないから。歌詞の世界観がないと曲を最終的なとこまで作りたくないっていう部分もあって。そう言う意味でどっちかが完璧に作りあげる、じゃ無くて、お互いにすり合わせていく。」

 

千坂「今のところはね。今後は変わるかもしれないけど。今のところはそれがバランスよくできてる。」

 

ーもう一つ聴いていいですか?

 

千坂・北出「どうぞどうぞ」

 

ージャンルを割とこう、特定してないじゃないですか。それは特に決めようとか、ロックでいこう、とかは無い?

 

北出「むしろ逆で、ソノライフとして、色んなジャンルをやろう、って決めてる。の方が近いかな」

 

千坂「ボサノバもやるし、ジャズもやるし。ピアノ弾いてるから完全なロックにはならないけど、雰囲気としてロックな感じとか、ファンキーな感じとか、70年代アメリカンロックとか、UKな感じとか」

 

北出「二人とも音楽を色々知ってたりするから、こんなの作りたい、でもそれが出来た後は次はこんなの作りたい、っていうのは毎回変わってくる。こんなのでずっと行きたいって言う拘りは二人とも全く持ってなくって。」

 

千坂「でも根底にあるのはポップスだけどね。」

 

北出「もちろん。」

 

千坂「ベースはポップスだけど、それにどんな服着させてあげるか、くらい。じゃないと、一個のこのジャンルだけで無骨にっていうのは・・・まぁ絞ってないから5年続けられたっていうのもある。」

 

ー絶対それはあると思う。

 

北出「飽きるんだな。だからソノライフはPf&Voやけど、CDでも、鍵盤楽器は入るけどピアノの音に拘ってないし、曲によっては全部エレピとかオルガンとか。ギターも入れたり入れなかったりとか、コーラスも入れたり入れなかったりとか、逆に色んな楽器入れたり、ストリングス入れたり。その方が聴いてても面白いと思うし。ソノライフっていう芯があれば。」

北出、ハンバーグをここで食う

 

 

 

 

 

ーお互いに元々は別々にやってた上で、ソノライフとして実際にアーティストをやろうって思ったきっかけは?

 

千坂「多分、ミュージシャン、アーティストになろう、とかあんまり最初は考えてなかった。とにかく、今86Musicをやってるけど、元々はレーベルをやりたくって。ただ、レーベルをやるには、自分たちがアーティストの気持ちを分からないとできないし。いざアーティストを抱えるってなっても、スカウトしてっていうのは・・・他にアーティストがいない状況で、「君が第一号で!」っていうのは・・・じゃぁとりあえずアーティスト活動やって、オリジナル曲作ってみようって。で、前に所属してたインディーズレーベルの社長さんが、音楽業界はどういうものかっていう本書いてて。たまたま、ご質問お気軽にどうぞっていうのがあって。じゃぁ、自分レーベル作りたくて考えてるんだけどって話を持ちかけたら、音源あるの?って聞かれて。自分たちもいくつかオリジナルありますって聞かせたら、向こうでも多少なりとも可能性感じてくれたのか、やってみる?って。俺らも色々悩んだけど、やってみよっかって。デビューが決まった。」

 

ーその後でソノライフが誕生した?

 

北出「一応最初にソノライフはあったけど。その時は俺も千坂君に誘われて。でもその時も二人で武道館目指そうぜみたいな話じゃなくて。何か、曲でも作ってみようかみたいな。だからアーティストになろうと思ってなかった、っていうと何か変やけど・・・(笑)」

 

ー何かちょっと納得した。

 

千坂「かと言って、今はもちろん真剣にやってるけども。その時は「よし俺らZEPP東京満員にするぜ!」みたいな意気込みで組んだとかではない。ゆるく、何か、面白いことをやってみようか、ぐらいの。」

 

北出「でも始まりってそんなもんなんじゃないのかな?バンド組んだりするのも、中学とか高校の軽音楽部とか友達と一緒にやったのが始まりで、そっから形にならず解散とかっていうのも多い話やと思うけど。俺らはそこから何か上手く今まで続いてるっていう感じ。」

 

ー自然の流れ?

 

北出「流れに乗ったところもあるけど、千坂君の中でもレーベルをやりたいっていうのはあったし。その時にソノライフでもやってて、曲も良いって言ってもらって、じゃぁCD作るかっていう話になった時点では、いやいやそんなアーティストなんて!とは思ってなくって。分かりました、やりましょうって感じで。」

 

千坂「まぁ面白いから、自分たちの経験にもなるし、最終的に何かにつながると思って。結果つながってるし、良い経験になったから、そん時の選択は間違いじゃなかったって思ってるし。」

 

北出「何回も俺らの中で色々考えて。普通の会社員じゃなくってリスクもあるから。でも、じゃぁやらずにウダウダやってても、何にもならんだろうって。その時はその世界に飛び込んだ感じ。」


 

ー一番最初の音楽の記憶は?

 

千坂「いやぁ・・・俺はチャゲアスのSAY YESだな。5歳、そんときに、自分が初めて歌詞を覚えて歌ったのは、記憶ではSAY YESだと思う。自分の辿れる記憶をめいいっぱい引き出した結果、童謡とかではない。アニソンとかでもない。SAY YESがとにかくすげぇ良い歌だなっていう感じで。テレビに映ってるチャゲアスを見ながら、歌ってた気がする(笑)」

 

北出「俺はあれだな。およげ!たいやきくんだな。それは、普通は保育園とかで歌歌ったりするけど、およげたいやきくんは多分俺が1歳か2歳くらい。おばあちゃんか、おじいちゃんかどっちかわからんけど、福岡のおばあちゃんが、俺の両手をつかんで、ジャイアントスイングのように、グルグル回されるのが俺は好きで(笑)。実際にはそれは起こってなかったかもしれんねんけど、俺のおばあちゃんが俺の両腕をつかんでグルグル回りながら、およげたいやきくんを歌ってるのよ。毎日〜毎日〜って。俺はその当時は何の歌かも知らなくって。そっから大きくなって、でもその歌は耳に残ってて。テレビで見て、あぁ、この歌知ってる!ってなって。およげ!たいやきくんっていう歌やったんや、って・・・。俺の記憶では、ウチのおばあちゃんが俺をグルグル回しながら、それはおじいちゃんやったかもしれんし、実際は回してなかったかもしんないんやけど。俺の記憶にあるのはそう、およげ!たいやきくんです。」

 

 


ー自分の中で、音楽が占める割合は?

 

千坂「まぁ1割は生活のことを常に考えなくちゃならないから、9割」

 

北出「9割、同じじゃ面白くないから9割5分」

 

 

 


ー自分たちの中で一番好きな曲は?

 

千坂「それはもう決まってて。「色彩」。あれはスゴく良い曲だとおもってて。あれは俺一番好きかな。」

 

北出「そうやね。まぁ・・・それになるかな。」

 

ー二人とも一緒?

 

千坂「ソノライフで良い曲だな、って思える曲は、今のところあれなんじゃないかな。そりゃ自分の曲だからどれも好きは好き。お客さんとかにどの曲おすすめですかってなったら、自身をもって言える。」

 

北出「ベスト3ってなったら、「世界は時々」と、「真夜中のスイングビート」と、「色彩」。でもやっぱり1位は色彩じゃないかな。あれは歌ってても楽しいし、お客さんにも好きって言ってもらえることも多いし。曲のメリハリもあるし。最初の方の曲ってちょっと他の人の意見も入ったりしてたけど、初めて自分たちだけの力で作ったアルバムの曲っていうのもあるし。一番あれが、一番力を入れて、これを名曲にしたいと思って作った曲というか、色んな人にコーラスお願いしたりして。だから、うん、良い曲。」

 

 


ー尊敬するアーティスト、作曲家は?

 

千坂「これは最近似たような質問されて・・・困るんだよ」

 

ーいや、いなければいいです

 

千坂「いや、いすぎて。いすぎるが故に・・・でも、作曲の才能とか、アーティストとしての姿勢、見せ方、エンターテイナーとしての素晴らしさっていうのも含めると、最近気づいたのは、マイケル・ジャクソンなんだな。曲作りの才能もあるし、歌も抜群に上手いし、ダンスも上手くって。でもライブの演出っていうところも含めて、お客さんにマイケル・ジャクソンっていうアーティストをどう見せるのかっていうのをものすごく真剣に突き詰めて考えてる人なんだなって。映画This is itを見てもそうだけど、それは最近思った。」

 

北出「難しいなぁ。こと作曲だけでいうと・・・いやでも一杯いるなぁ・・・久石譲さんはやっぱり好きやし。菅野よう子、大好きやし。アーティストでは・・・子供のころからずっとL’Arc~en~Ciel好きやし。アーティストとして、日本の中で一番アーティストとしての意識をもって活動してるバンドやと思うし。後は・・・いっぱいいるんやけどなぁ・・・とりあえずその辺りかな。」

 

 


ー普段、二人で遊ぶことはあるんですか?

 

千坂「何かしら音楽に絡んでるから、全く音楽に関係無しで、っていうのは無いよね。」

 

北出「だって、下手したら週に5日くらい会ってることもあるし。打合せしたり、ラジオ録ったり、演奏したり。週末の土日両方千坂君と会わないことなんてまずないから。むしろ今はプライベートの方が少ない。」

 

ー音楽以外のプライベートの時間が少ない?

 

千坂「無い無い。」

 

北出「まぁでも、その終わりにどっか飲みに行ったり、どっか遊びに行ったりっていうのはあるけど。遊びを目的としてそもそも行ってないから。二人で遊びに行く、ってのはないかな。」

 

千坂「そうだねぇ。無いねぇ。」

 

北出「っていうか、遊びに行かないなぁ最近(笑)」

 

千坂「そうそう(笑)遊びに行かない」

 

北出「忙しいっていうか、アーティストとしてのことは好きでやってることやから。暇な日を作るくらいならそこに演奏を入れてね。仕事で忙しくバタバタしてるって訳じゃなくて。我々は楽しく演奏できてる。」

 

 

 


ー好きな言葉とか、モットーにしてることとか、自分の中では外せない信念とか

 

千坂「ブログのタイトルにもしてるんだけど。吉田兼好の徒然草の最初の文で、徒然なるままに日暮らし、硯に向かいて〜っていう一節があるんだけど、それは好きだな。」

 

ーなぜ?

 

千坂「ソノライフも、肩の力を抜きながら、自分たちの好きな音楽をありのままに奏でる生活っていう。徒然草も、肩肘張らずに、時の赴くままに日々暮らして、硯に向かって物思うじゃないけど」

 

ーリンクする部分がある。

 

千坂「そうそう。あんまりガチガチに気合い入れてっていうのは好きじゃなくて。想いはいいんだけど。やっぱり楽しくありたいし、自然体でありたいから。だからそれは、自分のなかでは引っかかってる。」

 

北出「好きな言葉っていうのはあんまりないけど。俺の好きな歌っていうか、音楽を本当に心の底から腹をくくってやろうっていうきっかけになった曲が2曲あって。えっ!?ってなるかもしれんけど。Dragon AshのLet yourself go, let myself goっていう曲と、エミネムのLose yourselfっていう曲で。Dragon Ashの方は、恐れを無くして、目の前にあること、恐怖に立ち向かって前に進んで行けっていう、背中を押してくれるような曲で。エミネムの方も、目の前にあるチャンスをただ逃すのか、それともその手につかむのかは自分次第みたいな。色んな困難があってめげそうになるけど、そういう、応援、じゃないけど、腹をくくる曲で。俺の中で。目の前にただチャンスがあって、でもリスクを伴うから怖くって、そういうものに対して逃げずに立ち向かって行けっていう姿勢は常に持つように、何かチャンスがあれば、多少無理をしてでもそれに乗っかって行ったらいいんじゃないかと。言葉じゃないけど、想いを持つようにしてる。かな。」